サーチコンソールは「見る」ツールではなく「掘る」ツール
Google Search Console(以下サチコ)の検索パフォーマンスレポートには、表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位という4つの指標が並んでいます。多くの人はこの画面を「順位が上がった・下がった」と眺めて終わりにしがちですが、本当に価値があるのはクエリデータを組み合わせてリライト候補を炙り出す使い方です。
この記事では、サチコのクエリデータから「今すぐリライトすべきページ」を見つけるための実務フローを3つのパターンに分けて解説します。
パターン1:表示回数が多いのにCTRが低いクエリ
なぜこのパターンが重要なのか
表示回数が多い=検索結果に出ている回数が多いということ。それなのにクリックされていないなら、タイトルやディスクリプションが検索意図とズレている可能性が高いです。
具体的な抽出手順
- サチコの「検索パフォーマンス」で過去28日間を選択
- 「平均CTR」「合計表示回数」にチェックを入れる
- 「クエリ」タブで表示回数の降順にソート
- 表示回数が100以上なのにCTRが2%未満のクエリをリストアップ
リストアップしたクエリに対応するページを確認し、タイトルタグとmeta descriptionを見直します。検索結果で実際にどう表示されているかをシークレットモードで確認すると、改善点が見えやすくなります。
改善の方向性
タイトルに検索クエリのキーワードが含まれていない場合は追加を検討します。ただし、無理にキーワードを詰め込むのではなく、そのクエリで検索する人が「これだ」と思えるタイトルになっているかが判断基準です。
パターン2:平均順位が6〜20位の「惜しい」クエリ
ここが最もリライトの費用対効果が高い
1ページ目の下部から2ページ目にいるクエリは、すでにGoogleからある程度の評価を得ています。あと少しコンテンツを改善すれば、1ページ目の上位に入れる可能性がある「伸びしろゾーン」です。
具体的な抽出手順
- サチコの「検索パフォーマンス」で過去3か月を選択(短期の変動を平均化するため)
- 「平均掲載順位」にチェックを入れる
- 「クエリ」タブで掲載順位の昇順にソートし、6〜20位のクエリを抽出
- その中から表示回数が50以上あるものに絞る
リライト時に見るべきポイント
対象ページを開いて、以下を確認します。
- 検索意図とのズレ:そのクエリで実際に検索し、上位5記事の構成と自分の記事を比較する。抜けている情報や切り口がないか
- 見出し構成:H2・H3の流れが検索意図に沿っているか。話が脱線していないか
- 情報の鮮度:古いデータや終了したサービスへの言及が残っていないか
- 独自性:自分の経験や具体例など、上位記事にはない情報を追加できないか
上位サイトがどんなコンテンツ構成で順位を取っているかを手動で一つずつ確認するのは手間がかかります。MINAMI SEOの競合分析機能を使うと、上位10サイトのタイトル・見出し構成・文字数を一覧で取得できるので、比較作業の時間を大幅に短縮できます。
パターン3:クリック数が多いのに順位が下降傾向のクエリ
放置すると流入が減るリスクがある
現在クリック数が多いクエリの順位が徐々に下がっている場合、いずれ流入減少に直結します。このパターンは「今は問題なさそうに見える」ため見落としやすいですが、早めに手を打つことで大きな機会損失を防げます。
具体的な確認方法
- サチコの「検索パフォーマンス」で期間を「過去6か月」に設定
- 「クエリ」タブでクリック数の降順にソート
- 上位20クエリそれぞれについて、「日付」タブに切り替えて順位の推移グラフを確認
- 右肩下がりの傾向が見えるクエリをマーク
順位下降の原因は、競合の新規コンテンツ投入・Googleのアルゴリズム変更・自ページの情報陳腐化など複数考えられます。原因によって対処が変わるため、まずは上位に新しく入ってきた競合ページの内容を確認するところから始めましょう。
3パターンの優先順位をどうつけるか
リソースが限られる中で全部を同時にリライトするのは現実的ではありません。以下の順で取り組むのがおすすめです。
- パターン2(惜しい順位のクエリ)→ 少しの改善で順位上昇が見込めるため、成果が出やすい
- パターン3(下降傾向のクエリ)→ 放置すると流入が減る「守り」のリライト
- パターン1(CTRが低いクエリ)→ タイトル・ディスクリプションの修正だけで改善できる場合もあり、作業量は小さい
この優先順位を毎月チェックするサイクルを作ることで、リライトの「何から手をつければいいかわからない」問題を解消できます。
クエリデータを活用するときの注意点
データ量が少ないクエリには振り回されない
表示回数が月に数回しかないクエリのCTRや順位は、統計的にブレが大きいです。分析対象は表示回数がある程度あるクエリに絞りましょう。目安として、28日間で30回以上の表示があるクエリを基準にすると安定した判断ができます。
順位は「平均」であることを忘れない
サチコの掲載順位は期間中の平均値です。日によって大きく変動しているクエリもあるため、気になるクエリは日別のグラフで推移を確認してから判断してください。
定期チェックの仕組みを作る
月に1回、上記3パターンのチェックを行うだけで、リライト施策の精度は大きく上がります。サチコのデータはCSVでエクスポートできるので、スプレッドシートにまとめて毎月比較する運用もおすすめです。順位の定点観測にはMINAMI SEOのような順位チェックツールを併用すると、サチコだけでは拾いきれない日次の変動も把握できます。
まとめ:サチコのクエリデータは「次にやること」を教えてくれる
サーチコンソールのクエリデータは、ただ数字を眺めるものではなく、次に何をすべきかを判断するための材料です。表示回数×CTR、順位帯、トレンドの3軸でデータを切ると、リライトすべきページとその優先順位が見えてきます。
まずは今日、サチコを開いて「表示回数が多いのにCTRが低いクエリ」を5つ見つけるところから始めてみてください。